12/6 ソニーフィナンシャルホールディングス 石川久美子

 予想レンジ(一週間)
 111.80円~114.20円
 注目ポイント
 トルコリラに浮上の目はあるか

安値(12/6~12/10) 高値(12/6~12/10)
112.827 +1円2.7 12/6(月) 113.954 -24.6 12/8(水)

今週の見通しについて

 先週を一回立ち返ると、好悪入り交じるアメリカの雇用統計を受け、それでもテーパリング加速の見通しが維持された訳で、これは単にドル高要因ではあるが、これによって早期利上げが景気を冷やすのではという不安がオミクロン不安も相まって株安に繋がってしまい円高要因になってしまった。

 今週は株の方がより為替に影響を及ぼしやすいと思われるので、10日の米CPIも含めて株の評価に注目したいところ。

注目ポイントについて、トルコリラは先週1日に中銀が為替介入を行ったが?

 トルコリラは9月以降インフレの加速にもかかわらず大統領が利下げをするように中銀に圧力をかけて、実際にトルコ中銀が利下げを実行し、更に追加利下げが行われる中で大幅に下落するというような流れになっている。

 トルコ中銀は先週2回リラ買い介入を行ったが、すぐにリラは売り優勢に転換している。

 介入の原資であるトルコの外貨準備が不十分であると市場が認識しているので、介入を続けられずリラ安を止めることはできないとみているようだ。

このトルコリラの大幅な下落の流れというのは今後も続く?

 ここ最近のリラ安の要因はアメリカの早期利上げ観測を背景とするドル高や、オミクロン株を警戒したリスクオフなども重なっていた。

 ただ、トルコ中銀に対する信念が低下しているせいで、例えアメリカドルの上昇が一巡したりオミクロン株の不安というのが落ち着いても、リラを買う要因というのが特にない。

 トルコ中銀は実は2018年にも国営銀行を通して介入を行っている──この際もインフレの加速というのを一方で大統領からの利下げ圧力が強い中で通貨安を止めることが出来ず、その中で介入を行ったが止まらなかった。

 ただ、この時は当時のチェティンカヤ総裁が大統領の圧力を跳ね除けて利上げに踏み切り、インフレ率はその後10%前後まで大きく低下してリラ安も止まった。

 同じように昨年の11月も中銀が大幅に利上げを行って、中銀の信任を取り戻してリラが下げ止まったという経緯があったが、2人とも結局総裁から更迭されてしまった。

 もし中銀が大幅利上げに今後踏み切ることができれば、リラの反発の目はあるだろう。

実際にそのようなことが可能?

 大統領次第だろう──基本的に中銀が大統領に反発する人は更迭されてしまっているので難しいと思うが、大統領自身がリラ安に耐えかねて折れる可能性はゼロではないので、16日の政策金利発表に向けて関連情報には要注意。