10/28 みずほ証券 山本雅文

 予想レンジ
 113.40円~114.40円
 注目ポイント
 原油とドル円の本当の関係

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
113.257 -14.3 翌0:35 113.865 -53.5 9:55

今日の動きはこの後どうみている?

 昨日は資源価格が若干下がりアメリカの金利が下がったことから一時113円39銭程度まで下がる場面があったが、ドル/円が連動している短めの金利、2年や5年の金利はそんなに下がっていないので、一方向に下がっていくようなイメージはない──下げ止まっていくのではないかと考えている。

注目ポイントについて

 足元、原油価格の上昇傾向が続いている──これは需要要因と供給要因の両方があり、産油国があまり供給を増やしていない。

 そして需要拡大──特に今年の冬はラニーニャ現象もあり、気温が低くなるということも需要を押し上げるのではないかという話で、日本は原油輸入国なので輸入価格が上がると輸入が増えて貿易収支が悪化し円安になるという、いま原油価格とドル/円の連動性が高いというのは非常に注目されている。

 ただ、日本の貿易統計を見ると原油輸入だけではなく、原油以外の輸入も輸出も全体として伸びている。

 世界的に景気回復が続いている中で、輸出も輸入も増えやすいということなので、原油の輸入が増えても一方向に貿易収支が悪化する訳ではない。

 過去から見ても貿易収支とドル/円の関係というのはほとんど連動していないということもある。

 為替に影響するフローというのは貿易収支以外にも証券投資、直接投資など、もっと大きなフローが沢山あるので、あまり貿易収支のチャネルは効いていないのではないか。

いまドル/円を押し上げている大きな要因は?

 原油高というのは影響していると思う──アメリカのインフレ期待を高めて利上げ前倒し期待を高めることでドル/円を押し上げているのだろうというチャネルで見る方が良いだろう。

 アメリカのFedも注目しているインフレ期待指標、5年先5年のインフレ期待と原油価格は非常に高い連動性をもって動いている。

 これはドル/円と連動性の高い5年金利とも概ね連動している。

 アメリカの5年金利は利上げ開始期待の高まりと共に一時1.2%台まで上がっている。

 結構上がったような印象があるが、13年のときのテーパリング前の利上げ開始に向かう局面では利上げをしなくても1.8%まで上がった。

 従って、5年金利は利上げ前でももう少し上がっていくとドル/円も115円を超えていく可能性は高いのではないか。