9/15 みずほ証券 山本雅文

 予想レンジ
 109.20円~110.20円
 注目ポイント
 米国のインフレ高止まりリスク

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
109.112 -8.8 21:25 109.744 -45.6 9:00

NY市場を振り返って、今日はどんな見通し?

 昨日はアメリカの8月コアCPIの市場予想値下振れを受けてアメリカの金利低下と共にドル/円が109円53銭まで下がった。

 本日もアメリカで9月のNY連銀製造業景気指数などが発表されるので、ドル/円は結果次第で一段安のリスクもあるが、9月のFOMCを控えているということで110円前後での強い方向感が出にくい展開となるかなという風に思っている。

注目ポイントについて

 FOMC後に向けてアメリカでインフレが想定の程に下がらない、高止まってしまうリスクというのが重要になってくるかとみている。

 当初はアメリカではインフレの加速は一過性だという風にみられていて、今年の第2四半期がピークに鈍化すると予想されていた。

 しかし、最近の市場予想をみると、インフレのピークが第4四半期に後ズレしてきている。

 8月の雇用統計が非常に弱かったにもかかわらずFed高官から年内のテーパリング開始姿勢を崩していないというのは、やはり9月に雇用が大幅に回復するという期待感があるだけではなく、インフレが高止まっている、長期化する懸念があるというのが背景にあるとみられる。

日本時間の昨日の夜に出たアメリカのCPI──消費者物価指数は伸びが鈍化した訳だが、それでもインフレ高止まり懸念というのは残る?

 CPIも依然として高い伸びであることには変わりがないし、Fedがより重視しているのはコアPCEデフレーターということで、こちらも更にまだ加速するリスクがある。

 FOMCが2回利上げ見通しを示している23年中で、この23年末のFF金利の先物を見てみると、8月の雇用統計や昨晩のCPI後もほとんど下がっていない。

 引き続き2回程度の利上げを織り込んでいるということで、ドル/円もこれと連動して整合的に底堅く推移しているという状況。

 高インフレの背景にある半導体不足といった供給制約、あるいはコモディティ価格の上昇というのは金融引き締めによって抑制できるものではないということだが、コロナ対応の超金融緩和による必要以上の物価上昇圧力といったものは徐々に弱めた方がいいという判断になるんだろうという風に考えている。

それを踏まえると今後のドル/円相場はどうなっていく?

 アメリカでは新型コロナの新規感染者数もようやく減少に転じてきているということで、今後は経済活動や労働市場の回復が加速していくという風にみられる。

 ドル/円は米国の利上げ開始前倒しというのを睨んで、112円方向へ上昇する可能性が高いという風にみている。