8/30 バルタリサーチ 花生浩介

 予想レンジ(一週間)
 109.00円~111.00円
 注目ポイント
 為替市場からみたパウエルコメント

安値(8/30~9/3) 高値(8/30~9/3)
109.587 +58.7 8/31(火) 110.419 -58.1 9/1(水)

先週のNY市場を振り返って、今日はどんな展開を予想する?

 先週金曜日は予想よりもハト派的なパウエルのコメントを好感してアメリカの株式市場では買い安心感が広がり、債券市場も堅調になった。

 これを受けて為替市場でも米ドルが下落しており、今週の東京市場でもドル/円は若干頭の重い展開を予想したい。

 なおアフガン問題は、これを中東問題ととらえた場合でもアメリカの中東原油に対する依存度は低下しており、金融市場への影響は軽微だろう。

注目ポイントについて

 金曜日のパウエルコメントは全体的に予想よりもハト派的な内容になった訳だが、ポイントは3つある──1つはインフレは進んでいるが、これは一時的という従来の認識を再確認した。

 それから、年内のテーパリング開始を基本路線とするが、これに続く利上げについての言及は避けた。

 最後に、今後の金融政策の幅に余裕を持たせたということだろう。

こうしたコメントへの為替市場からの評価は?

 過去の金融引き締め時、特に2013年のバーナンキのときには、債券利回りの上昇につれて米ドルが上昇して、これが主に新興国通貨の下落を招いて、そこから金融市場全体が不安定になった。

 それに比べて最近は米ドルインデックスも低い水準にあり、新興国通貨も全般的に落ち着いている。

 特に影響の大きい人民元についてはかなり通貨高の水準にもあり、その意味で為替市場は結構落ち着いていると思う──従って、為替市場はテーパリングに耐えられるのではないか。

株式市場と同様に為替市場にとっても今後の注目は雇用統計ということになる?

 はい──特に最初の[?]としては今週発表される8月の米雇用統計だろう。

 現在の市場予想は失業率で5.2%、非農業部門雇用者数の[?]が+75万人前後だが、これが仮に[?]が大幅に拡大して7月の数字──+94.3万人の水準に近づくようだと、例えば9月のFOMCでテーパリングを開始するといった観測も再浮上するだろう。

 ただし、このタイミングで市場のもう一つの注目点である新型コロナが収束しているかがかなり疑問なので、その場合は市場の一時的混乱は避けられないだろう。

 個人的には新型コロナがあるのでテーパリング開始は遅い方が好ましいと思う──年末までずれ込んでも良いのではないか。