6/29 マーケット・リスク・アドバイザリー 深谷幸司

 予想レンジ
 110.30円~111.00円
 注目ポイント
 通貨強弱の多様化

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
110.431 +13.1 23:20 110.758 -24.2 17:15

NY市場を振り返って、今日の相場をどうみる?

 110円90銭を試す場面もあったが株が軟調な分もあり、長期金利が何より低下したという所で反落という形になっている。

 今日は、明日以降ADP雇用報告、ISM製造業景気指数、週末に雇用統計があるので、これの前では中々大きく動きにくくて底堅いながらも110円台後半中心の値動きになるのではないか。

注目ポイントについて、従来とは何かが違ってきている?

 今まではアメリカの超金融緩和継続──他国もそうだが、これの中で強いリスク選好、強力な政策対応による景気急回復期待でリフレトレードが活発になり、実際に景気も急回復しているという中でドルが全面安だったというのが去年までの市場環境。

 これが今年に入ってきて、特に足元で大分変わってきている──それによって通貨の強弱というのが多様化してコントラストが際立ってくるという話になりそう。

 政策転換がFOMCで明らかになってきて、ドルの金利先高感というのが出てきているという中で、リスク選好というのが今までよりは緩むという形になる。

 リフレトレードも後退していくということで、その中で景気回復は急回復からはさすがに少しペースダウンしてくるのかなという中で、為替に関して言うとドルが反発してしっかりになってくる。

 他の通貨に関しても強弱が多様化してくるという形になりそう。

そういった中で、どういった通貨が強くなって、どういった通貨が弱くなるという風に考えればよい?

 2つの軸で整理すれば分かりやすい──新興国←→先進国と資源国←→非資源国の軸で位置付ける。

 特に弱いのが新興国でかつ非資源国の通貨群だろう。

 新興国通貨は全般にはリスク選好が緩んでくる、あるいはドルの金利が上がってくる、ドル高ということになってくると下押し圧力が全般にかかりやすい。

 更に非資源国通貨に関しては、そこに対外収支の悪化や対外債務の懸念であったり、あるいは海外からの投資金流入額が少なくなってくるという所で下落圧力が強まる可能性があるので、ここは注意が必要かなという風に思う。

円からみたそれぞれの通貨の強弱は?

 先進国内ではファンダメンタルズ格差であったり、金融政策格差で円が軟調になるのかなという風に思う。

 それから[?]資金の高止まりも日本にとっては対外収支、需給面では為替には円安圧力ということになる。

 ただ、世界的なリスク選好の緩和で円安圧力というのは緩和される状況かなという風には思う。

 そういう中でクロス円相場、特に新興国通貨の対円相場というのは上昇一服乃至は円高に振れる可能性もある。

 その結果、円独歩安というのは大きく進まずに、ドル堅調でもドル高・円安も緩慢、ゆっくりかなという風に思う。

 年内112~113円という所はあると思うが、なかなか115円を超えるという展開というのは望みにくいのではないかなという風には思っている。