6/22 三菱UFJ信託銀行 谷口晶俊

 予想レンジ
 109.70円~110.60円
 注目ポイント
 FOMCタカ派だが長期金利は低下

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
110.211 +51.1 9:45 110.791 +19.1 翌0:40

NY市場を受けて、今日の見通しについて

 昨日のNY市場では先週末大幅安となった株価の買い戻しの流れや、FRB高官のタカ派発言からドル/円は110円台を回復する展開となった。

 本日についてはパウエルFRB議長の議会証言に注目している──先週の記者会見を踏襲したものがベースとなる一方で、タカ派で捉えられたFOMCの印象を変える発言があれば、リスク資産は一段と落ち着きドル/円は底堅くなるものとみている。

注目ポイントについて

 米国10年の期待インフレ率の推移を見ると、5月半ばの2.5%代をピークに下落しているが、これは4月FOMC議事要旨でのテーパリング討議開始に関する言及をきっかけに下落へ反転、更に先週のFOMCでの23年利上げを2回織り込むドットチャートの公表でタカ派姿勢を示し、過度なインフレオーバーシュート抑制と資産バブル懸念の対応を実施したものとみている。

期待インフレの抑制について、市場への影響はどういったものがあると考えられる?

 この期待インフレの低下は商品市況の下落や物価指標の抑制を意味している。

 商品先物指数のCRB指数と期待インフレ率は昨年コロナショック以降、期待インフレの上昇に対して1ヵ月遅れで追随して上昇している。

 このCRB指数と米国CPIを重ねると、米国CPIはこの期待インフレに対して更に1ヵ月程度の遅れで追随していることが分かる。

 この期待インフレから商品価格・経済指標への波及を考えると、今後物価指標の低下は金利下押し圧力となり、ドルの重石となることと考えている。

ドル/円相場への影響はどうみている?

 米国の長期金利低下はドル安要因とみている一方で、株価下支えによる円安フローから相殺され一方的なドル安・円高にはなりづらいとみている。

 中長期的にみてもドル/円相場は108円台では底堅い場面が続くものと予想する。