5/26 三菱UFJ銀行 内田稔

 予想レンジ
 108.40円~109.00円
 注目ポイント
 ジャクソンホール 時期尚早か

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
108.723 +32.3 10:35 109.178 +17.8 翌2:45

昨日のNY市場を振り返って、今日の相場展開はどうみている?

 市場の関心はアメリカのインフレ、労働市場の動向に向けられている。

 4月の物価については先々週のCPIで確認済みでもあるので、関心としては来週末の雇用統計に向けられていると思われる。

 それまでは様子見姿勢が続く可能性が高いが、本日も108円台後半を中心にやや上値の重い揉み合いが続くと予想している。

注目ポイントについて

 市場では8月下旬のジャクソンホールでの講演で、FRBパウエル議長が量的緩和の縮小に言及する可能性が高いとみている。

 しかし、今後のスケジュールに照らすと実際には秋口以降へずれ込む可能性は低くない。

 というのも、7月末に法定債務上限の適用凍結をする時限措置が満期を迎える──それまでの間に上限の引き上げ、または適用凍結期間の再延期が必要になってくる。

 また、失業保険の給付金の上乗せも9月で終了すれば、労働市場への影響も出ると思われる。

 更に、インフラ投資を柱とする米国雇用計画法といった成長戦略の法案の審議も続いていく。

 これらの帰趨がある程度見えてくるまでFRBも金融政策面で市場に波風を立てることは避けると思われるので、様子見を続ける可能性があるということになる。

そうなると、相場への影響は?

 年初来のアメリカの長期金利上昇と共に進んだドル高はすでに失速していて、ドル自体は年初の水準まで反落してしまっている。

 アメリカ経済の回復を反映し、アメリカの貿易赤字が拡大傾向を辿っているので、ドル安圧力も強い為と考えられる。

 その上で更に金利上昇の開始時期が後ずれするとなれば、年末に向けてドル安圧力が強まっていく可能性が高いとみている。

年末にかけてどの程度のドル安・円高水準を想定すればよい?

 金利上昇の後ずれはリスク選好地合いを持続させる為、大幅な円高も進みにくいと思うが、ドル安相場となる限りはドル/円も年末に向けて最大で105円程度までは想定しておく必要があると考えている。