5/20 ニッセイアセットマネジメント 松波俊哉

 予想レンジ
 108.90円~109.50円
 注目ポイント
 米インフレ加速は夏場まで

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
108.749 -15.1 翌0:40 109.309 -19.1 8:55

今日の展開について

 NY市場はFOMC議事録で今後の会合でのテーパリング協議開始という風な話が一部のメンバーから出たということで、109円に乗せての推移となっている。

 今日もこの流れを受けて、ドル/円は底堅く推移すると予想している。

注目ポイントについて、物価は去年の4-6月期が低すぎた反動でいま高くなっているのではないかという見方もあるが?

 ボトルネックにっている労働の観点から分析する──理由が3つあり、コアCPIの先行指標である単位労働コストがピークアウトしている点。

 単位労働コストというのは1単位のものを生産するのに必要な賃金のことで、コアCPIにおよそ1年先行して連動しているという形が見て取れる──これを見ると夏場以降にピークアウトしそう。

 2つ目は、今後のDX、FA化加速で労働生産性の一段の向上が見込まれる点。

 労働生産性とコアCPIを見ると、労働生産性が上昇するとコアCPIが低下する関係が見て取れる──特に顕著なのは90年代のIT革命のとき。

 今後はIT革命に匹敵するような労働生産性を高める為の投資が強まってくるとみられ、インフレが抑制されるという風にみている。

 3つ目が、失業率とコアCPIの関係を見ると、持続性に疑問があるということ。

 通常は失業率の低下に歩調を合わせてコアCPIが上昇する関係があるが、直近の失業率は6.1%で、過去のパターンに当てはめると妥当なコアCPIというのは1%台後半前後であり、直近のコアCPI3%は少し行き過ぎだという風な見立て。

一時的に物価が上がっているというのは、どういった要因が挙げられる?

 ホテルや宿泊代、航空運賃、中古自動車の価格が急上昇したということ──つまり、昨年のコロナ禍で大きく低下していたもの、特にホテル代や宿泊代、航空運賃が今年に入って急上昇したというところ。

そういったものも夏場までには落ち着くのではないかということだが、それを踏まえてドル/円をどうみている?

 夏場までのインフレ圧力の継続、金利の高止まりで最大110円程度までのドル高の可能性は見ておきたいと思うが、その後はインフレピークアウトに伴い、アメリカの金利・ドル/円共に頭打ち──最大107円程度への軟調推移を予想している。