5/17 クレディ・アグリコル銀行 斎藤裕司

 予想レンジ(一週間)
 108.50円~110.50円
 注目ポイント
 FRB関係者の発言に変化は?

安値(5/17~5/21) 高値(5/17~5/21)
108.571 +7.1 5/19(水) 109.501 -99.9 5/17(月)

今週の見通しについて

 今週は足元のインフレ懸念に対するアメリカの対応を見ていく中でも、20日のFOMC議事録要旨に注目。

 また、先週日本政府はワクチン購入の為に予備費から5120億円の支出をすることを発表した。

 加えて原油・商品価格の高騰も日本の対外収支にはマイナスに働くので、売り要因として今後も注意していきたい。

注目ポイントについて

 先週発表されたアメリカの消費者物価指数は想定を大幅に超える強さを見せた。

 FRBが使うベース効果(1年前の物価が低かったら足元の物価の対前年比が高くなること)という言い訳がある程度通じる前年比の消費者物価が強いのが当然としても、前月比の強さは明らかに想定以上の物価上昇圧力の強さを示したと考えている。

FRBは物価上昇圧力は一時的というスタンスを変えていないが、これが変化していく?

 変化する可能性があると思っている──11日に発表されたJOLT求人数は過去最高水準を超えてきていると思っていて、来月のアメリカの消費者物価指数・雇用統計・求人数を見て、いまのこのトレンドが変わっていなければFRBのコミュニケーションが変わる可能性はあるとみている。

引き締め方向への軌道修正があるとすれば、ドル/円への影響はどうみる?

 ドル/円のチャート分析ではサポートとして意識されていた一目均衡表の雲の上限を割り込んだ状態で、足元の108円~110円レンジを明確に上抜けして111円を目指すにはもう少し時間が必要となりそう。

 以前にも話したように、コロナワクチン接種と経済回復の強さ=その国の通貨が買われるという相関はアメリカ以外でも確認されている。

 今後は対米だけではなく、他の通貨に対してもワクチン接種率が一番低い日本へは売られやすい傾向が続くとみている。