4/14 JPモルガン・チェース銀行 佐々木融

 予想レンジ
 108.50円~109.40円
 注目ポイント
 日米インフレ率格差

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
108.753 +25.3 10:05 109.095 -30.5 22:30

NY市場からじわりじわりと円高・ドル安の流れが進んできたが、今日は109円を割り込む展開もある?

 はい──まず昨日はアメリカのCPI上昇率が予想を上回っても逆に長期金利が低下し、その後30年債入札が強い結果となったことから更に長期金利が低下したことで、結果的にドル安となってドル/円は109円丁度近辺まで下落している。

 強いCPIでも金利が下がった所をみると、アメリカの長期債のショートカバーが始まった可能性があるので、本日も更に長期金利の低下が進んでドル安トレンドが続く可能性があるとみている。

注目ポイントについて、まさにアメリカの3月CPIは2.6%だった訳だが今後は?

 物価上昇率というのはその国における財やサービスに対する通貨価値の変化率を示す。

 つまり、物価が上昇するということは通貨価値が下がり、物価が下落するということは通貨価値が上がっていることを意味する。

 ドル/円相場はドルと円の通貨価値の変化によって動くので、日米のインフレ率格差はドル/円相場が長期的なトレンドとしてどちらに動きそうかというのを見る上で重要になる。

アメリカでは物価が上がっている、しかし一方で日本では物価が上がらない、つまり通貨としての円が強いということは円高ということになる?

 はい──そちらの方向になるのではないかとみている。

 昨日公表されたアメリカの3月消費者物価指数は前年比+2.6%、日本の3月消費者物価指数は来週金曜日に発表されるが、前年比横ばい程度と予想されているので、その差は2.6%程度になる。

 日米インフレ率格差を6ヵ月の移動平均で示したチャートを見ると、過去5年程度は平均的に見ると日米のインフレ率の差というのは1%台で安定していたが、昨年頃からアメリカのインフレ率が上昇する一方で日本のインフレ率は上がっていないので2013年以来の差が開き始めているという状況になっている。

 これにドル/円相場を重ねてみると、このままインフレ率の差が開いていくと円高方向に進む可能性が高いと言えそう。

 こうした分析は長期間のトレンドとして見る必要があるが、日本は今後もGotoトラベルや携帯電話料金の値下げなどでインフレ率が上がりそうもない一方で、アメリカは財政によるバラマキに加えてワクチン接種も進んでしばらくはインフレ率が高い状況が続く可能性があるので、中長期的に現状程度の日米インフレ率格差が続く可能性が高いというのがその通りになるとすると、中長期的に円高圧力が強まってくる可能性があると考えている。