3/29 三菱UFJ信託銀行 谷口晶俊

 予想レンジ(一週間)
 108.80円~110.50円
 注目ポイント
 米景気後退確率からみる利上げ時期

安値(3/29~4/2) 高値(3/29~4/2)
109.374 +57.4 3/29(月) 110.964 +46.4 3/31(水)

先週のNY市場は株高・債券安の流れを受けて一時1ドル=110円に接近する流れとなったが、今週はいよいよ110円に乗せる可能性が高くなった?

今週の米国ではISM製造業指数や雇用統計が発表される──直近強含むことが多い景気指数や労働指標として注目度が高く、米国経済の早期回復期待や31日に予定されているバイデン大統領の[?]およそ3兆ドル規模と言われる大型インフラ計画の発表を控え、リスクオン地合いは継続、ドル/円は上値を試す展開を予想する。

注目ポイントについて

 NY連銀が公表している1年先の景気後退確率の推移のグラフを見ると、景気後退確率は米国の10年債と3ヵ月債利回りの差を元に算出されており、長短金利差が拡大すると景気後退確率が低下する。

 景気回復期は市場が景気見通しの改善と共に長期金利の上昇を織り込み始める一方で、FRBは短期金利を抑え込む傾向がある為、長短金利差が拡大しやすく景気後退確率は低下する。

 直近は長期金利上昇に伴い景気後退確率は大きく低下し、1年後の2022年2月はわずか9.6%。

アメリカが景気後退に陥る可能性が低いとなると、FRBは利上げへと向かっていく流れ?

 実はそうではない──実際に過去リセッション頃に利上げとなった2004年6月や2015年12月のタイミングでは、この景気後退確率は2%~3%程度まで低下している状態であり、現水準の約10%からもう一段低下する必要があるとみている。

 即ち、ここまでFRBは長期金利上昇を抑制する動きを見せていないが、引き続きこの静観するスタンスは維持されるものとみている。

 日米金利差も維持され、ドル/円相場は近く110円を試す展開を予想する。