2/5 三菱UFJ銀行 内田稔

 予想レンジ
 104.90円~105.90円
 注目ポイント
 乏しいドル高の持続性

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
105.336 +43.6 17:55 105.767 -13.3 22:20

NY市場を受け、今日の見通しについて

 ドルが全面高となっている──ドル/円はこの近辺が200日移動平均線なので、そろそろ失速してもおかしくない。

 ただ、雇用統計が良ければ素直にドル買いが強まるだろうから、ドル/円ももう一伸び想定しておく必要があるとみている。

 一方で週末を控えたポジション調整による反落にも要注意とみている。

注目ポイントについて、その根拠は?

 ゼロ金利が長期化しそうだから──アメリカではコロナショックの後に失職した人が984万人で、これがコロナ前の平均的なペースで回復すると仮定すると元に戻るのは2025年の夏頃、多少強気にみても2024年の春頃。

 FRBは雇用の回復を重視しているだけにゼロ金利政策はあと5年程度続く可能性が高く、その間長期金利やドル高は抑えられる可能性が高いとみている。

 政策の発動余地を見てみると、財政出動には共和党はもちろんだが民主党内からもその規模に対して疑問視する声が出ている。

 公的債務残高も対GDP比で130%を超え、先進国かつ経常赤字国の中では最大となっており、本来自由度は高くない。

 また、FRBはマイナス金利に否定的なので政策金利の引き下げ余地も乏しく、資産買い入れは一段の株高を助長しかねないので金融緩和の余地・ハードルも低くない。

そうなると考えられるものは?

 残るのは結局為替政策、即ちドル安ということになる──もちろんこれは国際社会では禁じ手となっており、あからさまなドル安誘導は困難。

 ただ、ドルはまだ高い水準に位置しているので、ドル安志向が強い民主党政権もその点を見逃さないはず。

 少なくとも一段のドル高には強い抵抗姿勢を強めると思われ、対米黒字を抱えている中国に対して、人民元相場の柔軟化を通じて間接的なドル安を求めていく可能性が高いとみている。

 アメリカのこうした姿勢は国際的な投資家に米国債投資を手控えさせる結果、次第にドル安期待が膨らむと考えられる。

 その結果、ドル/円も年末までに再び100円に迫る可能性が高いと考えている。