10/29 三菱UFJ銀行 内田稔

 予想レンジ
 103.85円~104.55円
 注目ポイント
 米経常赤字の意味

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
104.025 +17.5 19:35 104.728 +17.8 翌3:05

NY市場を受け、今日の見通しについて

 昨日はリスク回避的となる中でドル/円は続落し104円10銭まで下落する場面があった。

 ドル/円は先週水曜日に105円を割り込み、一瞬105円台を回復した今週の月曜日を挟んで104円台での動きが4日間続いている──こういった動きは2016年11月以来の4年ぶり。

 長期的なレジスタンスや短期的にもレジスタンスラインの影響力が増しており、ドル/円のリスクは下向きになっているので、今日は値幅が狭いながらも104円割れがあってもおかしくない。

注目ポイントについて

 あらためて経常赤字の意味ということだが、アメリカは政府部門が資金不足で民間部門も資金不足──従って、国全体として資金が不足している経常赤字となる。

 ちなみに日本は政府は資金不足だが、民間部門はそれを補っても余りある資金余剰なので、国としては経常黒字。

 投資の結果ということであれば、この経常赤字が悪いということではないが、外国の投資家から資金を引っ張ってくる必要があり、そのときに重要なのが金利水準ということになってくる。

 過去18年間のアメリカの経常収支と長期金利の関係を見ると逆相関になっていて、経常赤字が大きいときほど高い金利が必要ということになる。

アメリカは現在低金利なので、金利以外の資金を呼び込む為の何かが必要?

 それで結局ドル安が必要になってくる──金利面で魅力がなくてもドルが値下がりすればドル建て資産の割安感が出てくるので、投資家が資金を投じてくれるということになってくる。

 逆に言えば、アメリカの経常赤字と低金利が続く限りはドル安圧力がジワジワと続く可能性が高いと思われる。

 来週はアメリカの大統領選挙があるが、どちらの候補者が勝った場合も経常赤字を削減するような緊縮財政というのはコロナ禍の中で難しいと思うので、ドル/円はジリ安に推移する可能性が高いだろう。

 今後の材料などにもよるが、年末までに100円に迫る場面もあり得ると予想している。