10/5 みずほ証券 山本雅文

 予想レンジ(一週間)
 104.50円~106.00円
 注目ポイント
 「トランプ氏陽性」為替への影響

安値(10/5~10/9) 高値(10/5~10/9)
105.407 +90.7 10/5(月) 106.108 +10.8 10/7(水)

先週午後の東京時間でドル/円に動きがあったが?

 トランプ氏の陽性報道を受けてアメリカの株価指数の先物が下落したので、それと共にドル/円は104円94銭まで急落した。

 その後は株価指数先物の下落が一服し、NY時間にアメリカの9月雇用統計で失業率が予想以上に低下したといったことも好感されて105円40銭前後へ反発したという形になっている。

今週に関しての見立ては?

 今週については、このトランプ氏の容態などを受けて不安定な状況が続くのではないかとみている。

注目ポイントについて

 為替への影響を考える上では3つ──政権の機能全般への影響、追加景気刺激策への影響、大統領選への影響の3つが重要だろう。

 1番目の政権の機能全般というところでは、トランプ氏の容態とホワイトハウス・共和党議員の間でどの程度感染拡大が広がるのかといったところ次第ではあるが、これ自体はドルにとって悪材料だろう。

 トップが感染した例としてイギリスのジョンソン首相、ブラジルのボルソナロ大統領がある訳だが、病院等から執務が不可能ではないということはあるが、感染判明から復帰までには17日前後かかっているということになる。

 2つ目の景気刺激策については規模や内容で合意に至っていないということだが、今回の件を機に共和党が更に民主党に歩み寄る形で合意する可能性が高まっており、その場合には株価とドルにポジティブだろう。

いまのところネガティブ材料・ポジティブ材料の2つ出ているが、気になる3つ目──大統領選は?

 やはりコロナを軽視してきたとされるトランプ氏の感染はバイデン候補に有利という見方が広まっていて、バイデン勝利確率というのが一気に高まったという形になっている。

 議会選でもこれを受けて上下両院で民主党が過半数を獲るという見方も強まっていく可能性がある。

 バイデンが勝利した場合にドルにとって良いのか悪いのかの見方が分かれているような感じだが、民主党勝利の方が来年以降の大規模な景気刺激策が実現する可能性が非常に高まると思うので、これはアメリカの株とドルにとってポジティブだという風に考えている。

 トランプ氏の感染判明後、アメリカの株とドル安が限定的だった。

 感染判明後のポンドやレアルの動きとそんなに変わらないというところは、ショックは大きいものだったが強弱両材料あるという面があったのではないか。

 そういった中でドルは今後の展開を見極めつつ、不安定な状況が続くだろうという風にみている。