8/28 三井住友信託銀行NY 持田拓也

 予想レンジ
 106.00円~107.00円
 注目ポイント
 「ジャブジャブ」のドル資金

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
105.203 -79.7 21:15 106.946 -5.4 12:45

今日の見通しについて

 昨日、市場の注目イベントであったジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が平均で2%のインフレ率を目指すと述べたことでドルは急落し、ドル/円も105円61銭まで下値を広げるも、その後は反発した。

 今日はアメリカでいくつか主要指標の発表はあるものの、重要イベントを消化したことで大きな方向感は生まれないとみている。

注目ポイントについて

 「ジャブジャブ」とは金融緩和によって資金が大量に供給されている状態を言う──FRBのバランスシートの推移を見ると、コロナショックを受けおびただしい勢いで資金が供給されているのが分かる。

 「ジャブジャブ」な通貨に対するニーズは下がる為、この環境はドル下落を引き起こす。

 昨日のパウエル議長の発言もこれまでと違ってインフレ指標が2%を超えたとしても、それ以前の2%を下回っていた期間を補う為に「ジャブジャブ」を続けることになるのでドル売りで反応した。

 ただ、市場では織り込みも元々進んでいたこともあり、ドル売りの勢いは弱まり、反転上昇する格好となった。

今後のドル/円の注目点は?

 コロナ動向や米中貿易摩擦などでも為替は動意づくが、ドルと円は同じ方向に動きやすい背景があり、特にドル/円はこの「ジャブジャブ」なドルの織り込みによって方向が決まると考える。

 7月後半にドルの「ジャブジャブ」な環境の織り込みが進み、ドルは大きく下落した──足元はドル売りポジションも相応に溜まっている為、現時点で更にドル安が加速する余地は小さいかもしれない。

 ただ、現在の水準はまだこの「ジャブジャブ」具合を全ては織り込めていないと考えており、その進行と共にドル/円は年内に100円まで下落する可能性が高いと考える。