8/12 みずほ証券 山本雅文

 予想レンジ
 106.00円~107.00円
 注目ポイント
 トルコリラ反発の条件は

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
106.443 +44.3 7:40 107.014 +1.4 21:30

今日の見通しについて

 昨日はアメリカの金利上昇と共にドル/円は106円台に乗せてきたという形になっている。

 7月24日以降106円を割り込んで円高圧力が高まっていたが、その106円を回復してきたので、そういう意味では下値リスクが後退した。

 そういった中で今後はこれまでの下がりすぎたアメリカの金利の反発、上がりすぎたユーロ/ドルの反落の基調が続けばドル/円もゆっくりと上昇が続くだろう。

注目ポイントについて、このところ金利も下がっていて下落している状況だが?

 高金利が魅力の通貨だが、今年は再び下落圧力が高まっており、10日に対円で14円05銭まで下落し史上最安値を付けた。

 これまでのコロナ拡大を受けた投資家のリスク回避傾向や東地中海でのガス田開発を巡ってEU諸国と対立しているといったことがきっかけにはなっている。

 根本的には今年に入ってからのトルコのファンダメンタルズの悪化が背景にあるとみている。

具体的には?

 1つは高インフレで、7月のCPIは前年比で11%台ということになっている。

 一方で政策金利は8.25%ということで、政策金利からインフレ率を引いた実質金利はほぼほぼマイナスになっている。

 もう1つは景気悪化の中でもトルコは輸入が比較的堅調ということで、経常赤字が今年に入って拡大している。

 高インフレ、対外収支悪化ということでリラ安圧力が強まっていた。

 中銀がリラ買い介入をしているようだがリラ安がなかなか止まっておらず、むしろ外貨準備の枯渇懸念でセンチメントが更に悪化してしまっている。

対策としてはどのようなものが挙げられる?

 大幅利上げと各国中銀との通貨スワップ拡大などによる外貨準備枯渇懸念の払しょくというのが必要だと考えている。

 例えば政策金利を12%超に利上げする、インフレ以上に利上げすると実質金利がプラスになっていって、金利が低すぎるという懸念が後退する。

 金利上昇によって景気鈍化が起きれば輸入を抑制して経常収支も改善するという形になるのでトルコリラ反発に繋がっていくという風に考えている。

 ただ、トルコではエルドアン大統領が神の思し召しがあれば金利は更に下がるという風にも言っていて、利下げ志向が政治の面から続いているので、この辺が少し気がかり。