7/13 クレディ・アグリコル銀行 斎藤裕司

 予想レンジ(一週間)
 105.80円~107.80円
 注目ポイント
 2020年夏相場のリスク

安値(7/13~7/17) 高値(7/13~7/17)
106.668 +86.8 7/15(水) 107.424 -37.6 7/14(火)

今週の見通しについて

 今週も新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動への影響と米中対立激化懸念でドル/円はレンジ相場ながら上値の重い展開を予想している。

注目ポイントについて

 1990年~2019年の過去30年間の8月の動きを見ると、21回はドル/円は下落、上昇は9回だけ──つまり、夏は円高になりやすい傾向があると言える。

 アベノミクスによる円安が一服した2015年からの5年間で見れば、ドル/円は4回下落している。

 因みにドルインデックスは先週月曜日にデッドクロスしていて、ドル下落が示唆されている。

 しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で資金フローが例年とは違う可能性があるし、週足のチャートを見ると105円を底にレンジが続く可能性が依然として示唆されている。

例年とは違うと言ってもリスク要因はある?

 はい──例えばアメリカ大統領選挙の行方や、コロナ禍で交渉が遅れているブレグジット問題などが挙げられるが、中でも香港情勢の悪化に伴う米中対立の激化は香港のドルペッグ制度にまで影響を及ぼしかねない。

 仮に対立の激化からアメリカがドルペッグ制度を揺るがすような行動に出た場合には注意が必要。

具体的にはどういったこと?

 地政学的リスクの高まりという意味ではドル買いだが、米国債保有で世界第2位の中国と7位の香港が米国債売却を示唆するような思惑や、将来的にドル決済が難しくなるとみた中国の企業や資本筋がドルから人民元や香港ドルに転換する憶測も出る可能性もある。

 現実的にはすぐそのような事が起こるとは想定していないが、夏枯れ相場の中では飛びつきやすいトピックなので注目したい。