6/11 JPモルガン・チェース銀行 佐々木融

 予想レンジ
 106.50円~107.50円
 注目ポイント
 ドル安は短期か長期か

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
106.574 +7.4銭 翌0:10 107.234 -26.6銭 14:15

FOMC発表後には107円を割る場面もあったが、FOMC後の反応や今日の見通しについて

 FOMCはQEについての大きな金額の増加が示されなかった為か、長期金利が一旦上昇してドル買いとなりドル/円は107円20銭近辺から40銭近辺までやや上昇した。

 しかし、その後は2022年まで政策金利をゼロ近辺で維持するとの見通しが示されたことや、パウエル議長の先行きに慎重な発言を受けて金利は低下、ドルも反落しドル/円は5月15日以来の約1ヵ月ぶりとなる106円99銭まで下落した。

 ユーロ/ドルは3ヵ月ぶりに一時1.14ドル台に乗せ、一日を通じてドルは主要通貨で最も弱い通貨となっている。

 今日もドルの上値は重く、ドル安基調は続くとみている。

注目ポイントについて

 ドルの全体的な動きを示す実効レートを見ると、3月はリスク回避思考の高まりからリーマンショック時以来のスピードとマグニチュードでドル急騰となったものの、足元は景気回復期待を受けて5月半ば以降急速なドル安が進んでいる。

 同時に円も弱かったのでドル/円は先週一時109円台後半まで上昇したが、円安が止まってもドル売りが続いている為、ドル/円も反落している。

このドル安は続く?

 今後1、2年でみると今が長期ドル安トレンドの出発点となっている可能性がある。

 米国の短期金利と長期金利、ドル実効レートの推移を見るとリーマンショックの後短期金利は現状と同水準まで低下する一方、[?]でドル買いになった後も長期に渡りドル安の流れだった。

 ただ、前回と今回の違いは短期金利だけではなく長期金利も極端に低くなっている点で、更に今回はコロナ対策の為の巨額の財政支出の影響もありアメリカのプライマリーバランスの赤字は昨年に比べ対GDP比で10%ほど悪化する見通し。

 アメリカは日本と違って経常赤字国なので、短期も長期も金利をかなり低く抑えて[?]を通じてバラマキを行えば、景気が回復する過程でその国の通貨は比較的大幅に売られる可能性があるだろう。

ドル/円はどのぐらいの水準をみている?

 今後1年~2年という期間でみればドル/円は90円台前半~半ば程度まで下落する可能性はあるとみている。