10/24 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 植野大作

 予想レンジ
 108.30円~109.00円
 注目ポイント
 「投機筋のドル円離れ」と「投資家のドル円縛り」

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
108.491 +19.1銭 23:00 108.753 -24.7銭 16:25

■NY市場を受け、今日の見通しについて
・昨晩の海外市場でドル/円は108円台前半から後半に上昇した。
・トルコ情勢の改善期待を背景にトルコリラ/円が上昇したことやアメリカ長期金利が上昇したことなどがドル/円の下値を支えたようだ。
・本日はユーロ圏でECB理事会が開かれるが、前回の会合で手持ちの緩和カードを使い切った印象があり、理事会後の会見はドラギ総裁の退任セレモニーになりそう。
・マーケットの関心は月末のFOMCと日銀会合に移っていて、ドル/円に明確な方向感は現れないだろう。

■注目ポイントについて
・過去約30ヵ月もの長い間ドル/円は104円台〜114円台まで、わずか約10円の値幅で異例のレンジ取引に陥っている。
・この為、国債決済銀行の調査では、過去3年間で世界全体の為替売買高が3割も増えたのに、ドル/円だけ目減りするという異常事態が起きている。
・国内外の投機筋の売買興味は動かぬドル/円から他通貨市場に移っていて、ヘッドラインニュースや金利差の変化に対するドル/円の反応を鈍くしているようだ。

■もう一つの「投資家のドル円縛り」とはどういう意味?
・日銀の低金利政策が長引くなか、国内投資家の手元には過去に購入した高利回り債の償還金が大量に戻っている。
・例えば今年度中に満期を迎える日本の10年国債の民間保有額は19.3兆円もあるが、平均利息の1.37%が今年度中に消滅する。
・ただ、今の日本の金利は低すぎて20年債に乗り換えても年収は5分の1程度に激減する。
・国内でまともな金利を稼ぐのが無理になっている投資家は、為替リスクは抑えたいのでドル高局面での上値追いには参加しないが、ある程度までドル安が進むと貴重なプラス利回りが残っているドル債投資を検討せざるを得なくなっている。
・よって、ドル/円は上値も下値も広がりがたい状態が続きそう。

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