8/22 三菱UFJ信託銀行 谷口晶俊

 予想レンジ
 106.20円~106.90円
 注目ポイント
 米中立金利から見る利下げ回数

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
106.249 +4.9銭 18:20 106.653 -24.7銭 9:00

■今日の展開は?
・昨日のNY市場ではトランプ大統領の米国はおそらく中国と合意するであろうといった発言や、注目されていた7月FOMC議事要旨で7月の利下げについては大半が景気拡大局面途上での調整と判断していたことからドルは堅調に推移した。
・本日のドル/円は明日ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演を控え、方向感は出づらくレンジ内で推移するものとみている。

■注目ポイントについて
・今後の利下げ回数を確認するのに景気の加速も減速も招かない中立金利に注目している。
・一般的に自然利子率+期待インフレ率が中立金利とされている為、NY連銀が試算している自然利子率にPCEデフレーターを加えて算出したグラフは、FOMCドットチャートの中立金利と比べ、より実勢値に近くFed高官も注目している可能性が高いと思われる。
・グラフを見ると2015年以降上昇を始め、18年半ばの3%付近をピークに下落傾向に転じている。
・FF金利は中立金利の上昇を確認後、緩やかな利上げサイクルに入り、昨年末には中立金利を上抜け、政策金利は緩和的から引き締め方向へ転換していることが分かる。
・先月、パウエル議長は中立金利が従来の推定よりも低く、引き締め過ぎとの見解から予防的利下げを実施した。

■このグラフを見ると、まだ中立金利の方が低い状況が続いているが、こうなると今後の利下げ回数と為替への影響は?
・先月の利下げ後もFF金利は中立金利を0.3%程度上振れ、引き締めバイアスがかかった状態。
・政策金利を中立水準に落ち着かせる為にはあと1回の利下げで十分だとみており、23日ジャクソンホールでのパウエル議長講演でも堅調な米国経済指標を背景に、市場が期待するほどハト派的な発言は無いものとみている。
・年内2〜3回の利下げを織り込む市場の巻き戻しから、ドル/円は108円に向け上昇する展開を予想する。

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