2019/1/7 特集・今年の展望


JPモルガン・チェース銀行 佐々木融
シティグループ証券 高島修
野村証券 池田雄之輔
ソニーフィナンシャルホールディングス 尾河眞樹
三菱UFJ銀行 内田稔
バークレイズ証券 門田真一郎
経済産業研究所 中島厚志
リスクシナリオ



 JPモルガン・チェース銀行
 佐々木 融
 個人成績
 


・ここのところ大体レンジ予想だったので、実は118円というのも過去2年間のレンジの上限なので結局レンジから抜けないということだが、それでも円安方向の予想をしているのはマーケットが世界の経済に対して弱気すぎるのではないかとみている為。
・特に主要国の実質政策金利を見るとかなり低くて、おそらくこれで景気が悪化するというのは難しいのではないかとみていて、恐らく去年の第3四半期が景気のボトムだったとみている。
・そうだとすると相変わらず日本からの対外直接投資が続くだろうし、海外証券投資も続いて円安方向へ押し上げるだろう。
・加えて今年は特にヨーロッパがマイナス金利から脱してくるので長期金利が上がり、日本と他の国の金利差が拡大する傾向が出てくる為、2005年〜2007年と同じ様な円キャリートレードが盛んになる可能性があり118円と予想した。
・ただ一方でドルは弱い通貨になるとみていて、そのドル安によってドル/円は抑えられて下がってくると予想する。

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 シティグループ証券
 高島 修
 個人成績
 


・根本的には日米の金融政策ギャップが拡大していることと、日本の国際収支の悪化や、貿易収支が赤字になったり、対外直接投資が増えているので、こういう動きは基本的にドル/円のフェアバリュー的なものをドル高・円安サイドに引き上げることになる。
・問題はこれをいつマーケットが織り込むかだが、リスクオフの環境ではなかなか織り込みにくく、リスクオンに転換したときに織り込んでくると考えているが、アメリカの株価も持ち直しの兆しが出てきているし、FRBも現実視に少し復帰してきている。
・中国の経済対策がかなり大規模になってきているので、こういった形でリスクオンにマーケットのセンチメントが変わってくるとフェアバリューの上昇を織り込む動きが出てくる。
・ただし、年後半になってくると足元の原油安が、大体1年くらいのタイムラグを置いて日本の国際収支を改善させながら円高圧力を生んでくるだろうから、その辺りが年後半に関してはあまり強気になれない。

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 野村証券
 池田 雄之輔
 個人成績
 


・一言で言うと今年は行き過ぎた悲観が修正されるということではないかと思っており、既に先週末に発表された雇用統計やISM指数も製造業は弱かったがパウエル議長が言っている通り、過去に比べると悪い水準ではない。
・そういった所が徐々に認識されてくれば年末にやや行き過ぎたようなポジション調整や投機的な悲観をトレードするような動きが巻き戻されてアメリカの金利がまた上がってくるのではないかと考えている。
・アメリカの政策金利に関しては3回利上げが出来れば120円というのが一つの目安になると考えている。
・これが2回止まりだと115円、1回だと110円、もし一度も出来ないということになると105円ということなので、足元から少し下がる円高方向ということだが、どちらにしてもアメリカの金融政策次第で悲観的過ぎた所からは正常化に向かうというシナリオで120円と考えている。

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 ソニーフィナンシャルホールディングス
 尾河 眞樹
 個人成績
 


・FRBの利上げペースは去年に比べると少しゆっくりにせざるを得ないので2回とみているが、そうなることによって逆にかえってアメリカの景気が支えられてアメリカの景気後退期が後ずれする可能性が高い。
・少くとも今年は無いということで考えると、年初はイベントが多いので米中の貿易協議や利上げ期待の後退というあたりでドル/円も上値を抑えて、結局は一旦もう一段の円高のリスクもあると思うので、MAX行って103円があるかもしれないが、年初の104円が最安値だった可能性もある。
・年後半にかけてアメリカの景気が見直されていくなかで、今の市場の利下げ期待というのは行き過ぎだということで、そういう見通しが情報修正されていくなかで、ドル高・円安になるだろう。
・年末にかけては来年の大統領選が1年を切ってくるなかで、トランプ大統領の発言等もドル高けん制に触れてくる可能性もあるので年末にかけては若干の円高・ドル安ということで113円という見通し。

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 三菱UFJ銀行
 内田 稔
 個人成績
 


・去年ドル/円が小動きだったのは強かったドルに引けを取らないかそれ以上に円が強かった──去年の最強通貨は円だった。
・日本円が強かった最大の背景は日本円は外国との金利差ではなくて、日本の実質金利──名目金利からインフレ期待を差し引いた金利だが、これが日本は上がってしまったので円は幅広い通貨について上がってしまった。
・こういう要素が今年は世界経済のグローバル的なスローダウンや原油価格の低迷、消費税引き上げ後の景気への下押し、日米通商協議も結構厳しくなると思うので日本のインフレ期待はしぼみやすく、円高圧力がボディブロー的に今年は効きやすい年になるとみている。
・一方のドルはそんなに利上げ出来ないだろうから、おそらく去年ほどには強くないと思うので、その2つを合わせて考えると緩やかなドル安・円高というのが一番蓋然性が高いシナリオではないか。

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 バークレイズ証券
 門田 真一郎

 


・基本的には行き過ぎた悲観論という所が修正されるなかで、一旦110円程度に戻す余地はあるのではないか。
・年後半にかけてはアメリカの減税効果剥落による景気の減速、リスクセンチメントはアメリカの利上げが続くとみているが、それが過去アメリカの政策金利が中立を越えてきた局面、量的に政策が引き締めに変わっていく局面──アメリカ、ヨーロッパ、日本もそうだが、そういった局面は株が悪影響を受けやすいということで、リスクオフによる円高の圧力が徐々に強まってくるのではないか。

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 経済産業研究所
 中島 厚志

 


・経済面や金融面、市場のセンチメントで色々な意見があったが、いずれもそれぞれの皆の動きでみると小幅な動きになっている。
・強弱で色々な要因があるが、比較的にバランスの綱引きが今年も続くと見て取れる。
・しかし、私は強弱のバランスがどちらかというと崩れて、円高方向の要因が強まるとみている。
・基本的に年後半になればアメリカの2020年の大統領選挙が始まりだすということで、どちらかと言えば円高モードになるという感じがする。
・米中貿易交渉の行方や、全体的で見れば利上げも終息してくるという見方もあり、円高が効いてくるのではないか。

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