8/15 JPモルガン・チェース銀行 佐々木融

 予想レンジ
 110.30円~111.50円
 注目ポイント
 新興国通貨下落の影響

安値(7:00~翌5:00) 高値(7:00~翌5:00)
110.431 +13.1銭 23:55 111.429 -7.1銭 10:35

■NY市場を振り返って
・昨日、欧州に入ってきてからトルコリラが買い戻され始め、一旦円売りで111円台に乗せたがその後一回落ち、その後は全体的にドル買いになったのでもう一度111円台上昇という感じ。

■注目ポイントについて
・新興国通貨、トルコリラを筆頭に全体的に下落のスピードとマグニチュードが大きくなっており、だんだん円相場に対しても無視できない状況となっている。
・新興国通貨インデックス──全体を含めたものを見ると、過去6ヶ月間の変動率の推移を出しているが、リーマンショック(約-20%)のときは今回よりも大きかったが、今回の下落(約-14%)というのはその時並の大きさになってきている。
・これに円の名目実効レートで同じ様に6ヶ月の変動率を重ねてみると、リーマンショックのときはエマージング通貨の下落と同時に円高になっているが、その後はエマージングが落ちてしばらくしてから円高が発生しているというような状況があり、今はエマージングはあれほど下落しているのに円高は(約-2%しか)進んでいないので少し心配。
リスクオフという典型的な動きだが、加えて日本の投資家も新興国に対する投資をすごく増やしていて、例えばトルコに対しては日本の対外証券投資は6000億円くらい昨年末時点にある。
・これにブラジルやメキシコ、南アフリカ、インドを足すと全部で7兆円くらいの投資残高になり、これだけエマージング通貨が落ちているので含み損が大分生じていると思われ、円の買い戻しが出やすくなる。

■ドル/円の動きはどうみる?
・ドル/円に関しては8月に入ってからの(主要通貨の)対円騰落率で見ると全部マイナスになっているので円が一番強いが、2番目がドルで、こういう形になるのはリスクオフのときの典型的な形。
・円とドルが両方とも買い戻されるのでドル/円はあまり動かないということで、リーマンショックのときも同じだが、要はこういう形になるということは円がどれぐらい買い戻されるかが重要になり、今後は円買いがずっと続くようだとドル/円も4〜5%ほど下落してもおかしくない。

個人成績